2016年3月6日日曜日

≪ゼン・ヒラノ演技ノート・第4話≫

≪ゼン・ヒラノ演技ノート・第4話≫
「マーロン ブランドについて
トップクラスのどの俳優に聞いても、
また評論家もマーロン ブランドが前世紀後半の最高の名優だとすることに異論がない。

(ストラスバーグは彼の教え子マーロン ブランドは名優になる可能性はあったと言っている。偉大なる演技とは真っ赤に萌えた太陽がギラギラと水平線に沈んでいくような 自然現象に例えられ、沈黙を強いるといわれる )
前世紀前半には、
トーマス・サルビーニ、
エレノーラ・ドゥーザ
また歌手では
カルーソー、
シャリアピン等
偉大な芸術家達がいた。

僕自身の個人的なコメントになるが、
昔は寿命も短く、暖房、冷房、舗装道路、パソコンなし。
海外公演といえば何週間も船にゆられて太陽の浮き沈みを目の当たりにし、夜空に輝く星をみて、生命の尊さに涙したのだと想う。
毎晩舞台でシェイクスピア等偉大な作品を演ずることで生計を立てていた時代に比べ、このインスタントの時代。
一本の映画に出れば、何億円の収入が有る時代に名優が生まれるはずがない。
僕の印象に残る現存する唯一の名演技はシャリアピンの映画「ドンキホーテ」である。
マーロンブランドの演技を見て感ずることは、
人間の深層心理の秘密の扉を開け、
想像を通してスクリーンに描き出すというような印象を受ける。
今回は偉大な演技についての話であって、感動する映画は数え切れないほどたくさん有る。
「大草原の母」
「恋人の来た道」
「鉄道員」
「野菊のごとき君なりき」
等々
誠実な演技、愛の物語。
そして全て低予算。
(僕の尊敬する俳優はマーロン・ブランド、好きな俳優はナオミ ・ワッツ。
ストラスバーグの好きな俳優はジェニハー・ジョーンズ)
ゼン・ヒラノ

注・)最初マーロン ブランドの映画を観てどこが良いんだと思うかもしれない。
僕も昔そうだった。
今は、ストーリーではなく演技能力そのものに涙することがある。
演技に対するの自分の認識が高まれば高まるほど、あなたは俳優としてのレベルを上げたことになる。
「俳優は認識と共に育つ」
リー・ストラスバーグ

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